不良債権リスクの高まりでより必要不可欠となる与信管理

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リスクマネジメント信用調査

1.コロナ禍における金融機関の融資姿勢とそれに伴う不良債権化リスク
(1)コロナ禍における金融機関の融資姿勢
(2)コロナ融資の元本返済開始に伴う不良債権化リスク
2.不良債権リスクの高まりで経営判断に必要不可欠となる与信管理
3.危機的な経済環境下で求められる与信管理と専門調査会社の活用

1.コロナ禍における金融機関の融資姿勢とそれに伴う不良債権化リスク

(1)コロナ禍における金融機関の融資姿勢

金融機関の中小企業に対する足元の融資姿勢は、コロナ禍で倒産の連鎖が発生しないよう、スピード重視で融資をしていました。金融機関の貸出残高は2020年4月で550兆円超えと、20年ぶりに過去最高を更新、2020年5月、6月とも、それを上回る貸出残高を記録していました。

(2)コロナ融資の元本返済開始に伴う不良債権化リスク

全国的な感染者数の減少が続くなか、各地で営業制限などが段階的に緩和され、飲食や観光業を中心に需要回復への期待が高まっています。一方で、経済活動の本格再開に伴う資金需要の高まりに対処できない企業が増えることも懸念されています。業績不振が長期化し過剰債務の問題が浮上しており、コロナ関連破たんは当面は高水準で推移するとみられます。

ある調査によると、実質無利子・無担保の融資を受けることが決まった中小企業や個人事業主のうち、元本返済の据え置き期間を1年以内に設定したのは、全体の半数以上に上ると言われています。限られた期間に事業を立て直し、元本返済が始まる時期までに体制を構築しなければ、債務が不良債権するリスクが高まり、ひいては企業が倒産に追い込まれるケースの発生が予想されています。

 

2.不良債権リスクの高まりで経営判断に必要不可欠となる与信管理

金融機関の中には、融資した債務の不良債権化に備えて、回収不能になった損失を計上するために償却額などの与信費用を新たに積み増したところも見られます。

企業間取引で掛け取引などによる債務は、取引先にとっては債権となり、回収が困難になる場合は、融資した債務と同様に不良債権となるリスクがあります。不良債権リスクは、当初予定していた代金の回収が困難になることで、キャッシュフローが悪化する可能性のあること、さらには、回収が不能になり、企業の収益に大きな悪影響をもたらします。

コロナ禍による危機的な経済環境の下、取引上のリスクをどこまでとるかについて、経営判断として見極めるため、与信管理を行うことは必要不可欠であり、非常に重要な経営課題です。

 

3.危機的な経済環境下で求められる与信管理と専門調査会社の活用

こうした平時ではない環境下で、従来の基準で機械的に与信管理を行うと、環境が大きく変動したときに結果的に不良債権を抱えてしまう、ということになりかねません。自社の重要顧客はもちろん、事業を維持していくためには、しっかりと取引先を見極めるため、タイムリーかつより実態に即した与信管理が非常に重要になります。このような危機的な経済環境下において、与信管理を行うための自社内での体制づくりを強化することは不可欠な取り組みであると言えます。

それに加えて、企業内の与信管理部門をしっかりサポートし、企業の成長を確かなものにする専門調査会社を活用することは、非常に有効であり、不良債権発生という取引上のリスクヘッジを図るために最良な方法のひとつです。

弊社(株式会社TMR)で実施している与信調査は、定性分析、経営コンサルテーションまで含んだトータルソリューションとしてお役に立つサービスを提供しています。単なる定量的・形式的な調査データの提供にとどまらず、オフィシャルな情報だけではわからない、業界特性を踏まえ定性的・実質的な内容に踏み込んだ情報提供も行っています。

取引先企業が持つ意思決定の傾向や経営上の泣きどころといった情報を事前に把握しておくことで、今般のような経済環境の激変する環境下にあっても、迅速かつ適切な与信管理による経営判断が可能となります。