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2019年6月、ゴールデン番組の司会も務めていた大物タレントが、振り込め詐欺グループのパーティーに出席し、闇営業を行っていたという過去が、週刊誌の記事によって明らかになりました。マスコミも盛んに報道をしていたので、記憶に新しい方も多いでしょう。
その後、記者会見が行われた後は、タレントが所属する芸能事務所のパワハラ問題が大きく取り沙汰されていたように思います。しかし、この事件の本筋はあくまでも“反社とのつながり”です。
大物お笑い芸人の騒動で話題となった反社
7月に行われた記者会見では、タレントは涙を流しながら、自身の過ちに対する謝罪を行っていました。合わせて、事件の経緯説明なども行われています。この際、タレントは「ギャラは受け取っていない、という噓を結果的についてしまった」という旨を発言しています。
問題だったのは噓ではなく反社組織とのつながり
インターネットを中心とした世論の意見は、主にタレントがついた噓を言及するものでした。しかし、芸能事務所側が問題としていたのは、反社との黒いつながりです。振り込め詐欺グループの会合に所属タレントが参加してギャラを受け取ったという事実が、もっとも重く受け止められていたと考えられます。
反社との関わりを絶とうとしてきた芸能事務所の歴史
そもそも当該芸能事務所は、講談や落語、漫才などを見せる寄席の開催を起源に持ちます。そしてこの会場の警備は当時、暴力団に依頼するのが慣例となっていました。その結びつきは根強く、誰もが知る大手事務所になった後も、暴力団が関わる事件への関与が複数回認められています。
しかし、時代とともに、各地で暴排条例が制定されるなど、反社追放の風潮が強まります。2007年には、政府がすべての企業へ反社との関係者談を求める指針を発表。当該芸能事務所もその流れのなかで暴力団との決別に乗り出します。たとえば、テレビで司会も多数務めていた大物タレントに反社との交際が発覚した場合には、芸能界引退という厳しい対応も行われました。
今後さらに、反社チェックは重要事項になる
このように、反社とのつながりを徹底的に断とうと考えていた当該芸能事務所にとって、今回の闇営業問題は看過できない事態であったと考えられます。しかし、反社のスポンサーがいるイベントに、当該芸能事務所がタレントを送り込んでいたのではないかという疑惑なども持たれていました(記者会見で弁明済み)。
一度できた反社とのつながりは、そう簡単になくなるものではありません。身の潔白を照明するためには、徹底的な反社チェックが、今後同事務所の課題となるでしょう。しかし、これは何も芸能の世界に限ったことではありません。すべての企業にとって、反社チェックは今や最重要事項であるといえます。
まとめ
騒動はピークから比べるとかなり落ち着いてきましたが、未だタレントの復帰はなく、薄暗い空気が漂ったままの状態が続いています。今後、タレントや当該芸能事務所と反社のつながりが明らかにされるかどうかは不明です。しかし、いかに現代にとって反社チェックが重要であるかが示された事件だったといえるでしょう。
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